ワキガの対策方法
アポクリン汗腺から出る汗が原因でわきから独特の臭いを発生する症状を「わきが(ワキガ)」「腋臭症(えきしゅうしょう)」といいます、またデリケートゾーンの外陰部から出る汗を原因とした臭いを「すそが」「すそワキガ」、乳輪部から出る汗を原因とした臭いを「チチガ」「乳輪ワキガ」「乳首ワキガ」と呼んでいます。
ワキガの原因やチェック方法については「ワキガとは?基礎知識」に詳しく書いていますのでこちらからご覧ください。
自分で出来るワキガの対策・ケア方法は?臭いを軽減する方法など
今日から自分で出来るワキガの対策・ケア方法をご紹介します、また注意点も記載しています。
脇を清潔に保つ、こまめに脇汗を拭く
抗菌効果や殺菌効果のある石鹸で洗って清潔にしましょう、清潔にすることで臭いの軽減になります。ただしナイロンタオルなどで過剰にゴシゴシ洗うのは肌に炎症を起こす場合もあり逆効果です。きっちりと泡立てて優しく洗うようにしましょう。
汗をかいたらこまめに拭きとることで臭いの軽減に繋がります。サッと拭ける臭い対策用のシートなどが便利です。
清潔にする方法はある程度の対策は出来るかもしれませんが、ワキガと同じ体質ですので自分で治す(完治させる)事は出来ません。
デオドラント剤をしようする
デオドラントには主に2種類があります「汗腺をふさいで汗を止めるタイプ」と「殺菌作用で除菌するタイプ」です。
これらのデオドラントを皮膚に塗布するのも効果的です。
クリームやパウダー、スプレー、ローション、軟膏、脇に貼るシートと色々なタイプもありますので自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
ただし人によっては肌にトラブルがでる可能性があるので注意しましょう。
食生活を見直す
体質改善として食生活の見直しを心がけましょう。動物性たんぱく質や脂質、乳脂肪分など高カロリー・高脂肪を多く摂取すると臭いが強くなる事もあります。これらの過剰摂取は体内の皮下脂肪を増加させ、アポクリン汗腺など皮脂腺の活動が活発になるからです。昔ながらの和食である魚や大豆を使った料理は体質だけでなく健康にもとても良いとされています。
飲酒やタバコを控える・出来ればやめる
飲酒やタバコもアポクリン汗腺を刺激して臭いが強くなる場合もありますのでお酒やタバコを控える事も大事です。タバコに含まれるニコチンやお酒のアルコールは臭いの原因であるアポクリン汗腺を刺激してしまいますので結果的に臭いが強くなる場合があります。
適度な運動やお風呂で汗をかく、ストレスをなくす
汗をかきたくない気持ちは凄く分かりますが、汗をかくことで老廃物を出す事ができます。この老廃物は臭いの原因である菌の繁殖にかかわりがあるので、老廃物を出すという事は臭いの軽減にもつながります。
運動や湯舟に浸かる事によって汗をかきストレスの発散にもなるのでお勧めです。運動後は汗を流し清潔にしましょう。
ワキガの予防改善を取り組むには運動の習慣をつける事も大事です。
脱毛をする
毛が生える所に雑菌は多く繁殖する傾向にありますので脱毛も臭い軽減の効果があります。
通気性の良い素材の服を選ぶ
化学繊維であるナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなどの衣服は吸水力がなく皮脂などの汚れが付着しやすいので臭いが強くなるので出来れば避けたいところです。
逆に自然素材の綿(コットン)や麻(リネンやヘンプなど)は通気性と吸水性のバランスが良くワキガ臭が気になる人に適しています。可能ならば汗をかいたら着替えるのも更に臭いの軽減になります。
ワキガは自分で治せる?
予防や対策・ケアで臭いの軽減は出来てもワキガは体質の為、自然に治る(消滅する)ことはありません。根本的に直したい場合は適切な指示のもと治療を受ける必要があります。
ワキガを完全に治すには?治療方法は?
ワキガの治療法は色々あります、どの治療方法にも基本的にはワキガの原因である汗腺を除去や破壊をする方法です、また全ての治療にはメリットとデメリットがあります。代表的な治療方法として下記の方法があります。
切開手術・剪除法(せんじょほう)
脇のしわに沿って2~4㎝ほど切開して皮膚を反転させアポクリン腺を直接目で見ながら取り除く方法で効果は高い。
直視下摘除法(ちょくしかてきじょほう)、あるいは皮弁法(ひべんほう)と呼ばれています。イナバ法などもあります。
メリット | ほとんど取り除ける、傷跡が目立たない、多汗症や脱毛にも効果がある |
デメリット | 2~3日の安静と1週間くらいの圧迫固定が必要、傷跡が残る |
効果の持続 | 永続的 |
吸引法
脇の下の皮膚を数ミリ切開して金属の棒で汗腺をかき出しながら吸引して除去する方法、軽度のワキガには効果がある。
吸引法のみの治療は今は少ないかもしれません。
メリット | 傷跡がほとんどない、多汗症にも効果がある、ダウンタイムが短い |
デメリット | 全部は取り除けない、数日間は安静にした方が良い、1週間くらいで抜糸をする |
効果の持続 | 永続的 |
ボトックス注射
ボトックス製剤を患部に注射し汗腺の活動を抑える。軽度の多汗症にも効果がある
メリット | 発汗を抑える、治療時間が短い |
デメリット | 臭いには効果が薄い場合もある、半年に一回治療が必要、根本的な解決方法ではない |
効果の持続 | 6ヶ月(半年)に一回の治療が必要 |
ビューホット治療
メスを使わずに汗腺にピンポイントで細い針から高周波を照射して汗腺を破壊する治療法です。70%くらいの高い効果と安全性があると言われています。
メリット | チチガ、すそワキガ、多汗症にも対応できる、傷跡が残らない、ダウンタイムがない |
デメリット | 治療代が高い、完全に除去できない、傷が残る場合もある |
効果の持続 | 永続的 |
ミラドライ治療
マイクロ波を広範囲に照射して汗腺を破壊する治療法です、臭いや汗を70~80%は軽減できると言われています。研究実績が多く安全性も高いといわれています。
メリット | チチガ、すそワキガ、多汗症にも対応できる、傷跡が残らない、ダウンタイムがない |
デメリット | 治療代が高い、完全に除去できない、痛みなどの副作用がある場合がある |
効果の持続 | 永続的 |
ワキガ手術後に再発のリスクはある?
汗腺自体は再生することはないので、アポクリン汗腺を取り除ければ再発のリスクは限りなく少なくなります。つまり医師の経験や手術技術にかかっています。最初にカウンセリングや相談をうけるときは一つの病院だけではなく、複数の病院で相談して信頼ができる医師のもとで治療を受けることが再発リスクを減らせる自己防衛です。
100%完全に取り除くのは難しいと考えた方が良いでしょう。